腎臓のおはなし

ここのところ、何某の『秋』というお話しが多いですね。

食の秋でも「食べる」方より「作る」方、深井です。

なんか、だーいぶ久しぶりの登場みたいですね。

さてさて、タイトルの何やら真面目そうなお話しですが・・・

実は学生の時から飼っていた猫の腎臓病が進行し始めたんで、先日様子を診て(見て)きました。

御年12歳?ですが、実は2歳位で一度腎臓病が発症してその後長らーく食餌療法を継続してきました。

この子の場合、片側の腎臓の機能が低下していくという状態で、ついにかーというところです。

ところで、腎臓の機能ってどれくらいあれば問題ないか、皆さんご存知でしょうか??

機能の指標として濾過効率というものがありますが、これが両方の健康な腎臓で100%としましょう。

さてどのくらいだと思いますか?

60%? 50%?

答えは・・・・

 

およそ『30%』!!なんです。

驚きですね。たったこれだけで機能を保てるんです。

ですが、これには理由があります。

同じくお腹の中の重要な臓器といえば「肝臓」がありますが、こちらは損傷しても再生できます。

しかし、腎臓は損傷したところは再生できず、そのまま機能を失ってしまいます。

ですので、最初に持ち合わせた機能を初めからフル活用できないわけです。余剰能力として70%分を持っているとも言えます。

では、よくある血液検査をして、腎臓病って言っているのはどこからでしょう??

実はこの『30%』を下回るまで機能が低下しないと今までの血液検査だけでは診断できませんでした。

尿検査や画像検査を組み合わせる事でもっと早い段階で診断することは可能なのですが、そもそも機能低下が進行していない状態だと症状もわかりにくいため、気付いてあげにくいんです。

明らかに機能低下するとお水飲む量やおしっこの量が増えるのですが・・これも意識していないと見落としがちです。

結果、診断は遅れてしまう・・・

ですが、この夏から新しい検査項目が出来てきました。

この検査項目を組み合わせることで残存機能が『およそ60%』の時点で腎臓の機能低下が検出できるとされています。

猫ちゃんは腎臓病が多く、何らかの理由で高齢でなくとも発症することも少なくありません。

今までよりも早い段階で腎臓の異常を見つけてあげることが出来る可能性が高くなりました。

早い時点から治療をはじめられれば、腎臓の機能をより長く温存することができます。

巷では「空前の猫ブーム」とメディアが煽っていますが、一獣医師としてはブームで不幸な猫ちゃんが出ないようにしたいなと。

当院では猫ちゃんも健康診断を行っておりますので、少しでも気になる事があれば是非ご相談ください。

ちなみに、新しい検査項目はワンちゃんも測定できますので、ワンちゃんも気になる方はご相談ください。

・・・・とってもとっても長くなってしまいました。最後までお付き合いいただいた方、ありがとうございます。

病気の話となるとくどくどしがちな深井でした。

それでは。