循環器科

診断と治療

 ここ数年、動物の循環器の分野では画像診断装置、医療機器、医療技術の進歩によって心臓病に対する治療の選択肢が大幅に増えました。特に高齢の小型犬で発症が多い僧帽弁閉鎖不全症に対しては、外科的な根治治療が現実的に可能になりました。人工心肺装置を使用して心臓を一度止め、外科的に弁を修復し再度拍動を再開させるという人医療で行われている内容と同様の高度医療です。犬猫の心臓外科については、世界の中でも日本が現在この分野では突出していると言っても過言ではありません。その治療を当院でも行っていきたいと考えております。個々のケースにもよりますが、今までは見守ることしか出来なかった心臓病が治せるかもしれません。諦めずにご相談ください。また、動脈管開存症などの疾患に対してはカテーテルを使った治療も実施しております。小さな傷で治療が可能なカテーテル治療は動物に対して侵襲性が少なく、有効な治療方法です。

 一方で、動物の一生を考えた時に、高齢の動物では心臓病以外にも複合的な疾患が多く発生します。我々は、その中での循環器の役割というものも考えながらも高度医療だけではなく、その動物にとってより良い生活が維持できるような総合的な医療も実現していきたいと思います。幸い当院には各分野で相互に連携できるスペシャリストがいます。例えば、心臓病を持っている高齢犬で“倒れる”という症状が出た時、不整脈で倒れている場合もあれば脳神経疾患で倒れている場合もありますので、循環器だけで見るのではなく神経科の先生と相談した上で、適切な検査・診断・治療を選択することができます。

 また、時には漢方などの東洋医学を利用したり、シニアケアなどのリハビリテーションや栄養学的なサポート・生活環境へのアドバイスをさせて頂いたりと、“直接循環器ではないが関連分野”にも積極的に関わっていきます。

 まずは心臓病や不整脈などについて、心配なことがあるようでしたら遠慮なくご相談ください。必要に応じて心臓超音波検査や心電図検査など随時実施しております。
 

担当獣医師