義肢装具外来について
義肢装具外来
獣医師 大山 隆司
目次
- 0:00 義肢装具とは
- 1:58 どうようなものを使う?
- 2:46 それらはどこで作っている?
- 3:06 義肢・装具をつける上で一番大変なことは?
- 4:14 義肢・装具をつけることで何が変わるの?
- 5:06 アニマルクリニックこばやしの強みは?
義肢装具の適応
■病気や怪我によって生じた欠損や機能障害を義肢や装具により、その機能を補うことを目的とします。
(例)
1. 前十字靱帯損傷、アキレス腱断裂、足根関節・手根関節の動揺、膝関節・肘関節のアライメント矯正等
2. 断脚、先天性欠損
3. 何らかの理由で手術を行えない場合
義肢装具作成までの流れ
1. 診察により適応判断
2. 当院にて型取り、計測、動画写真の撮影
3. 型取りした型、計測したデータをOrthoPets社へ送付
4. 製作完了まで情報交換を行いながらOerhoPets社にて製作
5. OrthoPets社から完成品が到着し次第、フィッティング(装具を実際に装着しズレがないかのチェック)
6. 装具に慣れるためのリハビリの提供
7. 装具による皮膚トラブルや緩み等を定期的にチェックし、院内またはOrthoPets社にて修正
※OrthoPets社以外に依頼する場合はこの限りではありません。
OrthoPets社について
アニマルクリニックこばやしはOrthoPets社の世界に4つあるインターナショナルパートナークリニックの一つです。
OrthoPets社は米国コロラド州で動物の義肢装具を製作しています。
これまで世界35カ国、13,000件以上の動物達に関わり、毎月平均180症例の義肢装具を各国へ提供しています。
同社の義肢装具は症例の動作分析、姿勢評価に基づき、3D技術を駆使して、オーダーメイドで製作され日常生活の質を改善する最適な義肢装具として提供されます。
<わとちゃん>右前肢断脚後の義足症例
腫瘍により右前肢を断脚することになり、義足を製作しました。
3肢で歩行している時よりも、義足を使用して歩いている時の方が頭部の上下運動が少なく左前肢への負担が軽減していることがわかります。
動画では室内での練習風景ですが、その後、動物のイベントでかけっこに参加できるまでになりました。
<こむぎちゃん>右足根関節過伸展予防とナックリング予防の症例
椎体骨折により両後肢に麻痺が残りました。
飼い主様は右後肢の足根関節の過伸展やナックリング(つま先があがらない状態)により、度々足趾の怪我に悩まされていました。
装具による足根関節の過伸展矯正とナックリング予防の機能を持つ装具を製作しました。
装具を装着し練習後は足根関節の過伸展やナックリングが改善し、今では毎日元の道を散歩することができるようになりました。
<クッキーちゃん>左前十字靭帯断裂の症例
左前十字靭帯完全断裂を呈しましたが年齢を考慮して装具療法が選択されました。装具にもすっかり慣れ、念願のボール遊びをすることができるようになりました。